イタリア共和国 Republic of Italy

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【テロ概要】
1.概況

 イタリアでは、1970年代後半から1980年代にかけて、極左系テロ組織・赤い旅団(Brigate Rosse)やその他のテロ組織が、政府要人の誘拐・殺害や爆弾テロ等、年間2千件を超すテロ事件を引き起こし、多数の死傷者が生じる事態が続いたほか、1990年前半には、マフィアによる当局関係者を対象としたテロ活動が活発化しましたが、テロ対策に関する特別立法や当局の徹底した取締り等により、その後沈静化に向かいました。
 しかしながら、1990年代後半から、イタリア国内におけるテロ情勢は徐々に悪化の様相を見せ始めており、1999年及び2002年には、赤い旅団の流れを汲むテロ組織・新赤い旅団が、政府要人を射殺する事件を起こしました。その後、同組織の主要メンバーが逮捕されるなどし、その活動も沈静化していましたが、2007年、同組織の関係者15名が逮捕された事件の捜査過程において、依然として、様々なテロ計画を立てていたことが明らかとなりました。また、その他の極右・極左系テロ組織やイタリアからの分離、独立を主張する過激派等の動きもみられており、政府関係機関や対立する組織等に対する爆弾テロ事件等を引き起こしています。
 このほか、イタリア国内では、イスラム過激派の活動も確認されており、これまでのところ、同組織が関与したとみられる大規模テロ事件は発生していないものの、最近、イラクやアフガニスタンにおけるテロ活動を支援するための資金獲得、偽造旅券の製造、テロリストのリクルート等を行う組織が相次いで摘発されており、2008年にも、ミラノやボローニャ等の都市部において、こうした活動に関与したとされる外国人が逮捕されています。


2.誘拐事件の発生状況


 2008年中、外国人を標的とした誘拐事件の発生は確認されていません。


3.日本人・日本権益に対する脅威


 イタリアでは、近年、日本人・日本権益を直接の攻撃対象としたテロ事件は確認されていませんが、上記1.の情勢に加え、2004年以降、イスラム過激派等により、インターネット上にイタリアをテロ攻撃の対象とするメッセージが頻繁に書き込まれていることが確認されているほか、2006年秋には、ローマ法王の演説の内容に反発したイラクのテロ組織が、ローマを攻撃する旨の声明を出すなどしており、これらに関係したテロが発生した場合、その巻き添えになる可能性は否定できません。


<2008年12月末現在>


(注記)
 「テロ」については国際的に確立された定義は存在していませんが、一般には、特定の主義主張に基づき、国家等にその受け入れを強要し、又は社会に恐怖等を与える目的で行われる人の殺傷行為等をいうものとされています。本情報は、このようないわゆる「テロ」に該当するか否かにかかわらず、社団法人海外邦人安全協会が、外務省から提供された2008年12月末現在の情報等に基づき、海外に渡航・滞在される邦人の方々の安全確保のための参考資料として編集したものであり、外務省の政策的な立場や認識を反映するものではありません。
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